市長選控え波乱含みの12月定例会
■市長選の前哨戦
1日開会した石垣市議会(入嵩西整議長)12月定例会は、週明けの7日から4日間の日程で一般質問に入る。来年2月28日に施行される市長選を前にした最後の定例議会。去る11月30日に野党系の候補者として前市議の中山義隆氏(42)擁立が決まり、5期目を目指す現職の大浜長照氏(62)との一騎打ちがほぼ決まった。
それだけに今回の議会はその前哨戦として、激しい論戦が予想される。
特に大浜市政の4期16年の実績を問う議会として、与党側はこれまでの実績を高く評価するだろうし、一方野党側は長期政権の弊害、是非を厳しく追及するだろう。市長候補の中山氏が議会直前に辞任し、直接対決が見られないのは残念だが、市長選をにらんで野党議員と市長側が激しく対立するのは必至。特にインターネット上を駆けめぐった市長の婦女暴行未遂疑惑をめぐる質疑では、市長答弁によって波乱含みの展開も予想される。
■説明責任で追及必至
今議会は新港地区の人工ビーチ整備に向けた2億9000万円の漁業補償、離島フェリーバース整備、野底リゾート開発業者に市有地を3000万円余で売却する案件など15議案が提案されたが、その中で際立った対立案件はない。
ただ市長選を控え、一般質問で野党側からさまざまに激しい追及があるのは必至。中でも被害者を名乗る元市職員の女性が、自らのブログに書き込んだ市長の暴行未遂疑惑では、6人の野党議員らが市長の説明責任を求めて厳しく追及の構え。
同問題では直ちにこの情報が全国を駆けめぐり、市役所にも苦情が相次ぐなど、インターネット社会の怖さを見せ付けた。これに市長がどう答えるかは市民の大きな関心事だ。おそらく野党議員らは事件の真相と、市長として世間を騒がせた道義的責任を求めて説明責任を迫るのは必至。
これに「事実無根だ」と事件を否定し、「名誉棄損で刑事告訴する」と3人の弁護士を依頼した市長が、「弁護士に一任している」と一切の答弁を避ければ、紛糾し空転の恐れもある。そして問題がこじれれば市長選にも大きく影響するだけに、市長にとって今議会は難しい対応を迫られる歴代最長の5期目に向け正念場となりそうだ。
確かにデリケートな問題だが、しかしそれでも市長は、一方の当事者として説明できる範囲で市民に説明責任はあるし、市長の支持母体も当然それを求めるべきだろう。
■実りある論戦を
今議会では、「市民協働のまちづくり」をうたい文句にする自治基本条例の取り扱いも焦点の一つだ。後半に集中審議、結論を出すようだが、今ひとつ論点も明確でなく市民理解も十分でないし、拙速は避けたい。
一般質問では加熱のあまり、特に婦女暴行未遂疑惑などで乱暴な発言があってはならない。むしろ市長選を控えているからこそ、どういう石垣市をつくるのか、また議員各氏も来年9月は改選期になっており、市民に市長選、市議選のビジョンが示せるそういう実りのある議論の場であるべきだ。
国政の場では民主党政権の事業仕分けが大きな注目を集めた。その以前に岡山市が既に06年度から実施しており沖縄でも県が本年度で棚卸事業と称して試行し、来年度から本格実施する。
市民目線で事務事業のチェックするのは必要であり、市長選に向けて石垣市でも実施について、今議会で論議があってもよいだろう。