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今月は児童虐待防止月間

3歳男児、父に殴られ死亡
相談も増加、重要な関係機関の連携
 11月は「児童虐待防止推進月間」で、全国各地で虐待防止の講演会や児童相談所(児相)をPRする取り組みが行われている。そのような中、厚生労働省は08年度に児相で対応した虐待の件数が4万2662件の過去最悪を更新したと発表。石垣市では今年6月に3歳の男子児童が実の父親に殴られ意識不明の重体後、死亡する事件も発生し、子どもたちを取り巻く環境は深刻なものとなっている。虐待に関する市民の認識は高まりつつあるものの、関係機関や地域とのよりいっそうの連携強化が課題。(高良新輝記者)   ■現状  市保健福祉部児童家庭課がまとめた08年度の児童虐待相談件数は21件(07年度22件)と前年より減少したが、保護者自身からの「子どもを育てる自信がない」「虐待しそうで不安になる」などの相談件数は42件(同9件)と増加している。  保護者の児童相談への理解が高まっているとして、市児童家庭課課長補佐兼児童福祉係長の丸山さい子さんは「自分1人で悩まず、少しでも子育てに不安を感じたら相談してほしい。子どもだけでなく、保護者の心もケアし、親子のきずなを守れるようサポートしたい」と話す。 ■児童相談の体制  児童家庭課や児童相談所では、家庭や一般市民、学校などから相談を受け、虐待の状況を調査するが、一時保護などの大きな判断をする場合、慎重に行動しがちで判断が遅れる可能性もある。  今年発生した児童虐待事件でも、県中央児童相談所八重山分室が外部専門家の助言を受けていなかったことがわかり、県では初期対応が不十分だったと認め、現在ではチェック機構を設けている。  市児童家庭課では07年度まで臨床心理士が在籍していたが、転出のため08年度からは不在となっている。  専門家のアドバイザーが不在の間、活躍したのが「虐待のリスクアセスメント指標」だ。虐待や子どもの状態、保護者の背景、養育の状況、家庭環境など複数のチェック項目に分かれ、危険度を算出するシステム。指標の結果で早期保護に踏み切り、解決に至ったケースもある。  今後は定期的に専門アドバイザーを派遣してもらい、個別に相談事案に対応していく。  市児童家庭課では、子どもが幸せに過ごすためには肉親のそばが一番と考えており、子どもたちの保護だけでなく、保護者の立ち直りにも力を入れている。  しかし、相談員だけで解決するのは難しい。今後は関係機関だけでなく、地域の情報など、全体的な協力体制の確立が重要となってくる。
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