10月
31日
2009

石垣市教育委員会2題

Category: 社説



学校事務と図書検索システム

■窮すれば通じ、道は開ける
 石垣市教育員会は、給食事務や修学旅行補助、学籍簿などの学校事務を一元化する方向でワーキングチームを立ち上げ検討を始めている。現在でも、大規模校では給食事務と修学旅行補助事務は市費負担事務職員が業務を行っているが、学籍簿まで加えるとなると画期的なことだ。

学校事務の一元化には、それに従事する事務職員の確保が欠かせない。これについて、現在、市立学校3校に配置されている市費負担事務職員を引き上げ、県費負担事務職員の配置を県と調整しているようである。それが実現されれば大きな前進となろう。
そもそも市町村立学校は、県費負担教職員で運営していくものであるはずだ。業務的にも教育職と行政職を明確に分けなければならない。ところが、大方の小・中規模校では教育職である養護教諭が、給食事務を兼務している実情は異常と見なければなるまい。
 市教委が言うようにその是正や毎年200万円もの給食費滞納の解決に先の引き上げ職員を充てると道は開けよう。
さかのぼれば、人的整備が不十分であったころ、給与や公文書処理等の学校事務は教員が取り計らっていたことがある。やがて学校制度が整うのにともない行政職がその任を受け持つことになる。
 さらに県教委と市町村教委の法的役割の明確化から県費事務職員が配置されるようになった。だが、今もって市立3校に県費事務職員が配置されないままの状態は不自然だ。いろいろ理由があってのことだろうが離島ゆえの不利益ならば市民は納得できまい。行政サイドの働きかけが弱かったならば怠慢のそしりを受けても仕方のないことだろう。県教委と市教委は知恵を出し合い打開したい。ことに八重山教育事務所には努力が求められる。

■図書新検索システムが稼働
 市立図書館(真謝悦子館長)では、インターネットを使った新しい図書検索システムが16日から供用開始された。これで家庭のパソコンからでもアクセスでき、読みたい本の有無、貸し出し状況や並べられている本棚の場所までも知ることができるようになった。将来的には携帯電話からでも検索できるようにし、予約制度も導入したい意向のようだ。
 その「能力」の程を早速確認してみた。40年程前に読んだ文庫本。那覇在の大型書店「ジュンク堂」でも置かれていない。通販の「アマゾン」で検索するも絶版になっている由。東京神田の古書街でも探せなかった。
 16日、ホームページにアクセス。意中の書籍が1冊あり、貸し出し可能と表示され、本棚の位置まで示されている。石垣市は日本最南端自然文化都市を標榜するに値すると歓喜したものである。

 市立図書館は石垣市が他に最も誇れる施設だ。先人の先見性と労苦があって赤瓦の立派な建造物になった。蔵書購入と整理、数多い新刊雑誌の取りそろえ、種々の展示会や講演会、市民へのディファレンス、学校図書館との連携等、職員の努力が「赤瓦の殿堂」に魂を入れた思いだ。
 図書館は育てるものである。市民が頻繁に図書館に通い、利用することではじめて育っていく。今回の検索システム稼働が図書館を育て、その帰趨(きすう)として市民が育つと考える。

■教育の空白はみっともない
 この教育2題は、前教育長と職員が一体となり課題解決に努力をしてきた姿を述べた。だが現在、教育長は不在のまま。政局や選挙を意識し、思惑がからみ教育委員を選出できないでいる。本来、教育は時の為政に左右されるものではない。石垣市名誉市民大浜信泉先生母校校歌「都の西北」は歌う。「学の独立、現世を忘れぬ久遠の理想」教育の空白はみっともない。

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