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3日で「台湾航路」も運休

有村産業、長年の“交流”の歴史に幕?
食品などの仕入れもめどなし
 「米粉(ビーフン)を台湾から仕入れることができなくなる」―。有村産業のフェリーが石垣入りするのは6月3日出入港の「クルーズフェリー飛龍21」が最後。八重山―台湾間を行き来する人やモノの動きは往事ほどではなくなったが、雑貨や衣類、食品を台湾へ仕入れにいく石垣在住の台湾出身者には、なくてはならない交通機関。同社フェリーの運休が、細々と続いてきた八重山―台湾間の交流史を衰退させることになるのは間違いない。(松田良孝記者) ■中華食材  台湾出身の夫婦が営む市内の中華料理店では、食材のほとんどを市内で調達しているが、名産として知られる台湾・新竹産の米粉や一部の調味料などは、市内に住む別の台湾出身者を通じて台湾から取り寄せている。  妻(50代)は「フェリーがなくなったら、必要なものは里帰りの時に買って帰るぐらいしかできない。台湾から石垣に来るチャーター便が台湾へ戻るとき、石垣から一般の客も乗れるようになってほしい」と話す。 ■“食”にも影響  同社のフェリーで台湾へ行き、雑貨や衣類、食品を輸入している台湾出身者は数人。渡台回数は年に数回程度と少ないが、食品では、米粉、スンシー(筍絲)、ネギの種子など八重山の食生活に欠かせない品物を扱っている。  こうした台湾出身者たちは通常、台湾行きのフェリーに乗り込む前に台湾の業者に注文を出しておき、基隆港や高雄港で品物を受け取ってそのまま積み込んだあと、同じ船で沖縄へ帰ってくる。  高雄へ行ったあと、郷里に立ち寄り、台北周辺で仕入れを行ってから基隆発那覇行きのフェリーで帰国することもある。  台湾出身者の商店には、市内の台湾出身者が立ち寄ることも多く、台湾語によるコミュニケーションや情報交換の場にもなっている。 ■「閉店か」  台湾で仕入れたネギの種を扱う市内の商店では28日、男性がネギの種を買いに来たところ、店主の台湾出身女性が「ネギの種はなくなるよ。(台湾行きの)船がなくなるから」と言葉をかけていた。  あやぱにモールで曽根商店を開く曽根春子さん(66)は「フェリーが運休するなら、ちゃんと言ってほしかった。こんなに早く運休するなら、早めに仕入れにいくこともできたのだから」と突然の運休に憤る。  曽根商店で扱う品物は、ネギの種、衣類、食品、米粉、キクラゲなど台湾から仕入れたものばかり。  フェリー運休後に仕入れを行うめどは立っておらず、曽根さんは「在庫がなくなったら、店をやめるしかないのか」とあきらめ顔だ。
  • タグ: 台湾航路存続
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