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カンムリワシ一般公開 環境省“飼育個体”は八重山初

交通事故多発で住民啓発
八重山民俗園で、あすから
 2007年3月の交通事故で飛べなくなった雄のカンムリワシ1羽が、11日から収容先の八重山民俗園で一般公開されることになった。カンムリワシの飼育や公開は文化財保護法で厳しく制限されており、八重山で飼育中の個体を一般公開するのは今回が初めて。環境省によると、07年までの10年間に交通事故に遭ったカンムリワシは68個体で、このうち41個体は死亡しており、交通事故はカンムリワシの生息にとって深刻な脅威を与えている。今年もすでに4個体が交通事故に遭い、このうちの1個体が死亡した。環境省では「一般公開をカンムリワシの事故防止に向けた普及・啓発につなげたい」(那覇自然環境事務所)としている。10日から16日までは愛鳥週間。  この個体は、左の翼が骨折して飛べなくなっているところを西表島で保護され、島内での飼育に続いて、同年9月からは八重山民俗園に移されていた。  八重山民俗園では、ワオキツネザル用に設置していた高さ2.8メートル、幅12メートル、奥行き6メートルのケージでカンムリワシを飼育してきた。  カンムリワシは、文化財保護法によって国の特別天然記念物、種の保存法によって国内希少野生動植物種にそれぞれ指定されている。このため、八重山民俗園での飼育や一般公開については、両法を担当する環境省と文化庁が調整して条件整備を進めてきた。  那覇自然環境事務所では、一般公開によってカンムリワシに負担がかからないようにする措置を講じる必要があることから、獣医師らのアドバイスを受け、参観者がケージに直接触れないようにするための柵や、カンムリワシを見ることができる場所を制限するためのシートの設置などを行った。  文化財保護法では、傷付いたカンムリワシを飼育する場合には、許認可を必要としない「緊急保護」と、許可が必要な「現状変更」の2種類の方法がある。今回の飼育と一般公開は「緊急保護」として実施し、現状変更の許可を与えて実施すべきかどうかについては今後検討していく。  文化庁とともに調整にあたった県教委文化課によると、緊急保護によるカンムリワシの飼育はすでに沖縄市の「沖縄こどもの国」で行われているが、現状変更許可によってカンムリワシを飼育しているケースはない。  八重山民俗園では10日、ケージ内のカンムリワシが交通事故による傷病個体であることを示す掲示板を設置したうえで、11日に一般公開を開始する。  八重山民俗園の飼育係、渡久山恵さんは「カンムリワシは本来は大空にいてほしい。一般公開を通じて、カンムリワシの交通事故があるということを知り、生き物を守るためにできることを考えるきっかけになれば」と話している。  八重山民俗園のカンムリワシを見るには入場料が必要。
  • タグ: カンムリワシ交通事故天然記念物
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