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水深が浅い時はコース変更 仲間川遊覧船

マングローブへの負荷防止で自然環境に配慮
スオウノキへ行かず
 西表島仲間川で遊覧船観光を行う事業者3社は4月から、水深が浅い場合には、上流の観光ポイントとなっているサキシマスオウノキまで行かずに引き返す措置を取っている。水深が浅い時に遊覧船を運航すると、マングローブなどに負荷がかかるため、「自然環境と安全を保全するために必要な措置」(東部交通)として始めたもので、すでに3、4回引き返したケースがある。仲間川観光の代表的なポイントをコースから外してでも自然環境に配慮する措置に、県観光商工部でも「地域で観光資源の活用方法を考えていくモデルケース」(観光企画課)と注目している。  事業者によると、水深が浅い時に遊覧船を運航すると、遊覧船の波がマングローブの根元を浸食しやすく、エンジンの水流が川底にも影響を与えるおそれがあり、「サキシマスオウノキへの案内を制限しなければならない」と判断。昨年7月と同12月に開いた旅行代理店側への説明会でこの方針を伝えた。  県は2006年度から3年計画で環境保全型観光促進事業を実施し、07年3月には仲間川を遊覧観光した乗客100人に仲間川の来訪目的を複数回答で尋ねた。その結果、「マングローブと触れ合いたい」が92%で、「サキシマスオウノキが見たい」の37%を大きく上回った。  事業者側では、このアンケート結果をもとに、サキシマスオウノキへ行かずに引き返したとしても「観光客の理解は得られる」と旅行代理店側に説明した。  3社は合わせて18隻の遊覧船を保有。事業者では、夏場には大潮で大幅に潮が引くことになるため、「引き返すケースは今後、さらに増える」(東部交通)とみている。  仲間川では、遊覧船やカヌーの観光業者5社が04年6月、県から仲間川地区保全利用協定の認定を受け、環境に配慮した観光への取り組みを実施。今回、「引き返し」を開始した事業者も同協定に参加している。  環境庁(当時)が99年度に行った仲間川マングローブ林被害防止対策検討調査では、遊覧船の波が倒木の一因となっていることが分かり、取り組みの必要性を指摘していた。  事業者側では、波が立ちにくい遊覧船の導入なども進めている。  東部交通で遊覧船の運航管理者を務める藤崎雅夫運輸課長は「マングローブが苦しんでいる状態を知ってもらうことによって、環境と安全を守る観光にすることができる」と話している。
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