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経営者も賃上げ努力を

どうにかならんか「格差社会」の是正
■増える「働く貧困層」  「ストップ・ザ・格差社会」―。これは去る1日に行われた連合系の第79回メーデーのテーマで、一向に改善されないどころかますます深刻になっているため、昨年に続き2カ年連続で同様のテーマとなった。八重山もこの日、およそ200人が参加して「仕事と家庭の調和」(ワークアンドバランス)を求めて宣言や特別決議を採択、格差解消を訴えていた。  このメーデーをはさんで「昭和の日」「憲法記念日」「みどりの日」「こどもの日」などと続いたゴールデンウイークもきのう6日で終了し、海外や国内各地の旅行を楽しむ人々の姿がテレビに映し出されていたが、一方で現在の「格差社会」を浮き彫りにしてこの連休期間中、逆に働きづめで、こうした連休を楽しむ人々をうらやましく思った人たちの方がむしろ多かっただろう。  連合の資料によると、いまやパートやフリーター、派遣社員などの非正規労働者は全労働者の3分の1を占める1700万人を超えたという。さらに年収200万円以下の世帯は20%を超え、生活保護水準以下の低賃金で働くワーキングプア(働く貧困層)や、住居がなくインターネットカフェで寝泊まりする若者を中心とするネットカフェ難民が社会問題化するなど、産業や企業規模、あるいは地域によって労働者の雇用形態、所得格差が拡大・固定化し、低所得者層との2極化はますます深刻の度を増している。 ■沖縄の最賃は618円  最近問題になっている「名ばかり管理職」に代表されるサービス残業や賃金不払いの増加など、規制緩和による競争社会の中で、働く人々の環境がこの数年でさらに悪化しているというのは否定できない大きな現実といえよう。  それでは沖縄はどうか。全国の例に決して漏れないだろう。観光客でにぎわっているが、失業率は全国平均3%台の2倍以上の8%前後を推移して改善の兆しはないし、1人当たり県民所得も200万円台で全国平均の7割程度にすぎず、これも一向に改善されないのが現状だ。 それもそのはずで中小零細企業がそのほとんどを占めるため、労働条件や格差は全国平均より悪いのは確かだろう。  現在沖縄の最低賃金は時給にして618円となっており、そのほかに新聞業など産業別最低賃金がある。この最賃も沖縄は全国の中で最も低いとされるが、その最賃をも守らない事業所や企業が沖縄は全国に比べ多いというから驚きだ。  それでは八重山はどうか。八重山も沖縄本島同様観光客でにぎわい、そのぶん働き口も多いはずだが、そのほとんどが中小零細あるいは個人企業となっているため、賃金は「最賃すれすれ」と不満が多いのが現状だ。これはその低賃金の改善が問題になっている介護職も同様だ。 ■従業員の働きあってこそ  それだけに自然にあこがれ移住を決めて移り住んだ本土の若者たちも「これでは暮らしが成り立たない」と移住を断念して帰る人が少なくないという。  国サイドでも、パートの正社員への転換を求めた改正パート労働法を4月からスタートさせるなど、「格差是正」に乗り出し、さらに東京都も年収200万円以下の世帯などを対象に、独自に低所得者生活安定化プログラムを打ち出し格差是正のさまざまな対策に乗り出した。  収入が少なくて結婚ができないという問題は決して本土だけでなく、八重山にもある切実で深刻な話だ。中小零細な企業にとっては、確かに厳しい競争社会の中で生き残りのために大変な苦労があるだろう。それは十分理解できる。しかし一方で従業員があってこその事業経営というのもまた確かだ。それだけに車の両輪として、経営者も厳しい中で従業員の賃上げアップに最大限努力し、働き甲斐のある環境づくりをすべきだろう。  主要ホテルの中で唯一の地元資本であるホテルミヤヒラが最近、厳しい業界の中で契約社員やパートなどの年次的な正社員化に乗り出した。他の企業にもぜひ望みたい。5日は子供の健やかな成長を願ってさまざまな催しがあったが、現在の格差社会は子供の未来を憂えさせるものだ。石垣市など地方自治体も独自に、そして企業あるいは経営者に格差社会是正への取り組みをお願いしたい。
  • タグ: 格差社会賃金
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