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中国台湾クリアランス船姿を消す? 台湾新総統誕生で直航解禁か

船舶代理店懸念、漁協は歓迎
 今月22日の台湾総統選で、中国と融和路線を取る国民党の馬英九(マ・インチュウ)氏が当選したのを受けて、中台間を行き来するために、石垣港など第3国の港湾を経由しているクリアランス船がなくなるのではないかとの観測が強まっている。台湾がこれまで禁じてきた中国との直航を、馬政権が認めれば、中台間の貿易船がわざわざ第3国を経由する必要がなくなるためだ。ク船の手続きを代行している市内の船舶代理店からは「影響は深刻」との懸念が出る一方、八重山漁協では「投錨で漁場が荒らされることがあっただけに、朗報」と期待する。  台湾の中華民国関税総局のまとめによると、2007年の中台間貿易は、対中輸出は585億ドルで03年の2.7倍、対中輸入は278億ドルで同2.5倍。経済交流は緊密化している。  同じ期間、石垣港に入港したク船は4154隻から5036隻へと1.2倍に増えた。07年は、同年3月に中国が砂の輸出を禁じた影響で、前年を下回ったものの、依然として多くのク船が石垣港を出入りしている。  関係者によると、ク船の手続きを代行する代理店は市内に約10社。直航解禁の観測は数年前にも流れたことがあり、ク船の急減や全廃に備えた危機管理として、水産業や観光業などに参入した業者もいる。  そのうちの1社は「直航が解禁されれば、石垣から一気にク船が消えるのではないか。代理店への影響は深刻」と述べる一方、「5、6年前から、いつかはなくなるものと考えてきた」として、現実味を帯びてきたク船の急減・全廃にも冷静に対処していく考えだ。  同社では「馬氏が5月20日に就任するのを待たずに、直航が解禁される可能性もあると聞いている」として、情報収集を続けている。  ク船が水産業に与える影響を問題視し続けてきた八重山漁協の上原亀一組合長はク船の問題点として(1)投錨によって漁場が荒らされる(2)手続きを待つク船が漁船の航行に支障を来すことがある(3)座礁などの事件の危険がある―などと指摘。  台湾総統選の結果については「新総統は中国寄りの施策だと聞いている。ク船がなくなると代理店は大変だろうが、漁業者にはありがたい」と期待する。  大浜長照石垣市長は「ク船は満杯状態。いつぶつかってもおかしくない」として、ク船の石垣入港が減ることには基本的に期待する考えだ。  その一方で、「馬氏は対中融和政策を掲げているし、中台間の直航は経済効率からいってもメリットがあるが、直航を解禁するかは台湾の国策の問題。ク船は急にではなく、徐々になくなるのではないか」と慎重に推移を見守る考え。  台湾との交流を進める柱の1つにク船の誘致を掲げる与那国町も「様子を見る必要がある」と慎重な姿勢だ。
  • タグ: クリアランス船台湾
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